大手キャッシングローンの審査システムにどんな特徴があるのか
私は大手消費者金融のキャッシングローンを利用したいのでいくつかのローンを検討し始めたところですが、大手の審査の方法がとても気になっています。
大手のローンでは情報システムを利用した審査が行われているようですが、どんな特徴があるのでしょうか。
質問数が少ないと審査の判定の精度が低下する可能性があります
大手キャッシングローンの審査は情報システムを利用して行われます。その審査では申込者の質問項目に対する回答を点数化して判定するというスコアリング方式がとられていますが、瞬時に大量の判定を行えるという効率性の高さや審査の結果にバラツキをあたえないという品質の均質化というメリットがある一方、質問数を少なくすると判定の精度が低下するというデメリットもあります。
ローンの審査で情報システムが導入されるまでは、そのローンの審査基準にそって各担当部署が申込者の評価を行っていました。人間が評価するため一定の時間がかかるとともに評価する人間によって審査結果にばらつきがどうしても生じることになります。また、審査時間が長くなり利用者の時間的な負担が大きくなる、実際にお金を借りられるまでの時間が長い、といった点も問題視されていました。
そうした問題を解決するために審査に情報システムが導入されることになりました。方法は、申込者がローン側からの質問に回答(システムに回答)すると、その回答内容が点数化されその合計などで合否を判定するというスコアリング方式が採用されています。各ローンによって質問内容や点数化する基準などは異なりますが、基本的な考え方は同じといわれています。
一定のルールに基づいて処理されるため、同じ回答に対してシステムの結果はすべて同じになり、審査品質の均質化が保たれます。また、情報システムの処理能力を上げれば同時に多くの申込者が審査の手続きに入っても瞬時に結果を出すことができます。そのため、何秒という短時間で審査結果が得られ即日審査、即日借入というスピード利用に繋がっているのです。
しかし、この審査システムにも欠点があります。質問項目数を減らすとより短時間で審査結果が得られますが、評価の質が落ちる可能性が高まります。質問に対する回答は、要するに申込者に関する情報であり、質問が多いほど、その内容が信用力や返済能力により関わりがあるほど、申込者の実態を正確に把握することができるはずです。
そのため、時間短縮を優先させすぎて質問数を減らし過ぎると申込者の状況を正確に捉えることが難しくなります。結果的に本来合格させて良い人を不合格にさせたり、その逆を起こさせたりすることもないとはいい切れないのです。しかし、こうした欠点を補完する対策も取られることはあるようです。
審査システムの処理の結果で微妙な判定結果が出た場合には、担当者が直接申込者に質問して申込者に関する詳しい情報を収集することもあります。つまり、情報システムだけに頼らず、その欠点を人間の手で埋めようとする方式を取っているところもあり、申込者としてはそうした審査体制を取っているローン会社を選ぶ方が適切といえるのではないでしょうか。
(⇒融資の審査結果が出るまでにはこんな事情があった?)
キャッシングの審査には他のローンの返済状況も影響します
キャッシングを利用する場合の審査は、どのようなことが主にチェックされるのでしょうか。一番見られるのは、収入と信用情報です。収入はともかく、なぜ信用情報が重視されるのでしょうか。それは、キャッシングは、個人が50万円ほどを限度に借り入れるのであれば、無担保無保証が前提だからです。つまり、担保物件もなく、保証人もいないわけですから、お金を貸す側としては、その人がきちんと返済してくれるかどうかはとても大事なのです。
信用情報というのは、ローンやクレジットカードの返済が、きちんとできているかどうかを確認するための情報です。これは、すべての金融機関で共有され、どのような返済状況なのかを見ることができます。この信用情報に、事故情報があると、新規の借入れはきわめて難しくなります。この事故情報は、ブラック情報とかブラックリストとも呼ばれます。通常、ローンやカードの返済が3回続けて遅れると、この情報が記録されます。延滞の場合は5年間記録されます。
(⇒その他のブラック条件について)
だからといって、ブラック情報があれば、どこからもお金を借りることができないわけではありません。中小の消費者金融は、大手よりも審査基準が緩いため、少額なら融資をしてくれる所があります。また、大手業者の中にも、ブラックでも大丈夫な所もあります。この場合、最初は5万円程度しか融資してもらえませんが、借入と返済をきちんと行っていると、少しずつ借入可能な枠を広げてくれるようになります。
また、1度に多くのキャッシングやローンを申し込んだために、審査に通らないこともあります。これを申込ブラックといいます。1度に5社も6社も申し込むと、返済が難しいのではないかとみなされて、落とされてしまうケースです。申込はせめて1度に3社までにとどめておきましょう。また、申込ブラックになった場合は、半年ほど間を置いてから、改めて申し込むようにしてください。半年経つと、前の情報が消えるからです。落ちたからと矢継ぎ早に申し込むのは、逆効果ですので避けるようにしましょう。