カードローンの借り換えがデメリットになるのはどんな時ですか
カードローンの借り換えについて教えて下さい。高い金利から低い金利へ借り換えすれば、単純に利息が減ってメリットだけになると思うんですが、借り換える事によって生まれるデメリットとは何でしょうか?よく、ネットなどで借り換えはダメと書かれているものがありますが、それは何故なんでしょうか?
返済の手を緩めたら、メリットもデメリットに変わるんですよ
「借り換え」とか「おまとめ」については、メリットともデメリットとも言われていますね。仰るとおり、金利の低い方へ借り換える分にはメリット大です。しかし、使い方を間違えると一転してデメリットになってしまうものであるのも確かなんです。
その「使い方」は、1回あたりの返済金額を減らしてしまうこと。各カードローンには1回の返済で入金する必要最低額が提示されています。「月々2,000円からでOK!」とかもその一種です。主に借入残高に応じて最低返済額が決められていますが、その額はカードローンによって幅があります。この幅が問題なんです。
(⇒リボ払いなどで返済額を減らすと後々に響きます)
例えば、残高50万円のカードローンを18%から15%に借り換えたとしましょう。今まで30日毎に15,000円返済していたものを、10,000円に減らすことができたとします。では、追加で借りずに返済だけをした場合、最終的に利息がいくらになるでしょうか?
①【金利18%で毎月(30日おき)15,000円返済した場合】…返済回数47回、支払い総額694,085円
②【金利15%で毎月(30日おき)15,000円返済した場合】…返済回数44回、支払い総額647,908円(約46,000円お得)
③【金利15%で毎月(30日おき)10,000円返済した場合】…返済回数79回、支払い総額782,043円(①より約88,000円損)
毎月の返済が5,000円減って、家計的には楽になったと感じるでしょう。しかし、上の例でわかるように、「3%も金利が下がったのに、月たった5,000円返済額を減らしただけで9万円近くも損をすることになる」んですね。当然返済回数も約4年から約6年半に。トータルで考えたときにこういう結果になるので、「借り換えやおまとめはダメ」という話も出てくるわけです。
しかし、②のように返済額を変えなければ、約46,000もお得になることは事実です。結局の所、「金利が安くなったとしても、毎月の返済額を変えずに払っていかないと、メリットに思えるものもデメリットになっている」ということなんですね。(参考ページはこちら→返済計画はより堅実に行おう)
カードローンの借り換えデメリットを知っておきましょう
複数のカードローンを利用している方の中には、毎月複数の会社に返済するのは面倒だからおまとめローンに借り換えたいとお考えの方もいるのではないでしょうか。おまとめローンは複数の借金を一本化することにより、返済日や明細書の管理がとても楽になります。残高がいくらあるのかも分かりやすいですし、完済への近道とも言えるでしょう。また、おまとめのための借り換えは金利が比較的低く設定されているものが多いのも特徴です。新たな借り入れはせず、とにかく返済に集中したい方には適していると言えます。
申し込む前に借り換えデメリットについても理解しておきましょう。借り換えのためのローンは目的が限定されています。返済に必要な金額のみ借り入れるので、少し多めに借りて他のことに使おうということは出来ません。商品によっては他社から新たに借り入れすることも禁じているものもあります。厳しいと感じるかもしれませんが、こうすることによって確実に完済できる可能性が高くなります。お金を借りたいのに貸してくれないとネガティブに考えるのではなく、完済を全力でサポートしてくれているとポジティブに考えると良いでしょう。条件によっては金利が低くならないこともあります。しかし、ついつい新たな借金をしてしまうのを止めたい場合はこのような制限のついたローンを利用するのはおすすめです。
新生活を始める時、生活を立て直したいと決めた時は今ある借金をとりあえずきれいに返済してしまいたいというものです。返済してもすぐに借り入れしてしまう癖がついてしまって、それをやめたい方には借り換えは適しています。複数社から一社にまとめることで、結婚や引っ越しといったことがあっても手続きが一社で済むのもメリットです。借り換えデメリットである新たな借り入れが出来ないということは、見方によってはメリットとも言えるのです。人によっては向き不向きがありますので、自分はどちらなのか考えてみると良いでしょう。
【参考ページ】
あらゆる融資にはメリットとデメリットがあります